シャッタースピードの存在は理解したけど、実際はどういった場面で使うことができるのか疑問に思っている方も多いと思います。
シャッタースピードを使った撮影方法
暗い時に写真を明るくするためにシャッタースピードを遅くしたり、明るい時に早くしたりといった使い方をされている人もいるかと思います。
ですが本来はもっと色々な使い方があります。
まずはシャッタースピードとはどういうものか少し詳しく説明します。
シャッタースピードとは
簡単に言えば、シャッターが空いている時間です。
例えば、シャッタースピードが1/4000(秒)だと、1秒間に4000回シャッターが開閉を繰り返しているということです。
それくらい高速で開閉を繰り返しているので、動きの早い物体も撮ることが可能になるということです。
逆にシャッタースピードが1/2(秒)だと、1秒間に2回しかシャッターが開閉しないということなので、1秒間のうちに物体が動いてしまうとブレが発生します。
これを理解した上で、今から紹介する撮影方法を学んでみてください。
シャッタースピード早めの撮影例
シャッタースピードを早くすると撮影できるものをいくつか紹介します。
・水風船割り

これはよく見ることがあると思いますが、シャッタースピードが早ければ早いほど鮮明に写ります。
・長い髪の水のしぶき

フォトジェニックな一枚を撮りたいと思ったときに使える撮影方法です。これもただ撮れば良いというものではなく、シャッタースピードを早めに調節しないと綺麗に写りません。
シャッタースピードに気を使うだけでイイネが数十個増えるでしょう(おそらく)。
おもに目では認識できないような早いものを静止画で残すことができるということです。
シャッタースピード遅めの撮影例
次はシャッタースピードを遅めに設定した時に撮影できるものをいくつか紹介します。
・夜景撮影
シャッタースピードが遅いと、写真が明るくなるので、夜景には欠かせません。ですが、やはり遅くしすぎるとブレてしまうので、三脚があれば、夜の風景撮影などはイージー化します。下の写真を見てください。

これはシャッタースピードを20~30秒に設定することで撮影可能です。これは三脚必須の撮影方法ですが、三脚があれば、20秒シャッターを開け続けてもブレません(※風が強かったり、電車が近くに通る地面が揺れやすい場所は揺れることもあります)。
そしてシャッタースピードが遅いと、その間に観覧車も回っているので、観覧車に動きが付いて、さらに観覧車の良さを引き出せてますね。
・ライトアート

夜や暗い場所でペンライトで空中に字を書いたりする写真を撮影することができます。光は残像として残るので、暗い場所だとペンライトの光と、少しの光を放つ夜空と星たちだけが写真に写って、幻想的な写真を表現することができます。

上の写真に似たものを目にしたことのある人もいるかと思います。これはスチールウールを振りまわして撮影しています。こちらも同様にシャッタースピードを遅くしてカメラを三脚などに固定して撮影すればそれほど難しくありません。

これは車のライトを使った撮影方法です。これもシャッタースピードを遅くして、車が通れば通るほどたくさんの光線を撮影することができます。
ですが注意して欲しいのが、遅ければ遅いほど良いというわけでもないということです。シャッタースピードが遅すぎると、その間に車が通り過ぎて車のライトが重なり、幻想的ではなくなってしまうからです。
何事もトゥーマッチな状態は良くないのでなるべく避けましょう。2,3台車が通れば十分良い写真になるのでご安心ください。
トゥーマッチの作風が好きなんだ!っていう方はそれもアリだと思います。結論はみなさんが好きなものを好きな風に撮って欲しいということです。
・追い撮り(やや高度)

追いどりという手法を使って動きのある撮影をすることができます。
よく目にするもので飛行機がありますね。
離陸前の飛行機が動いている時にカメラのシャッターを切り、飛行機の動きをカメラで追うことで飛行機はブレず、背景だけがブレて勢いを表現できます。
カーレースなどでも追い撮りは使われていて、逆にシャッタースピード早めに設定してレース中の車を撮っても路上で停止しているスポーツカーの図にしかならないので、カーレースらしい勢いが表現できません。
発想力と工夫次第
基礎を学んだ後は、それをどう応用できるかです。人それぞれ発想が違うので、人それぞれで違った作品が生まれます。それが写真の良いところだと思うので、ぜひ新しい作品作りに挑戦しましょう。